交通事故

交通事故弁護士の無料相談では何を聞けばいいのか?必要な事前準備

交通事故弁護士の無料相談では何を聞けばいいのか?必要な事前準備

弁護士に相談する際、「最初からお金がかかるのはちょっと…」とためらってしまう方も多いでしょう。

そんなときに役立つのが無料相談です。「初回は○○分まで無料」といった文言で集客している法律事務所も多くなってきました。

しかし、限られた時間の中で、法律の知識がない相談者が役立つ情報を手に入れるのは難しいことです。

そこで今回は、無料相談時に役立つ知識をまとめました。無料相談で必要な物、準備すべきこと、聞くべきポイントなどをわかりやすく解説します。

1.弁護士事務所の無料相談の仕組み

まずは、弁護士事務所・法律事務所の無料相談について解説します。

(1) 初回無料相談は定番になりつつある

「初回相談無料!」「30分まで費用0」

法律事務所のホームページやポータルサイトで、このような文言を目にした方がある方も多いのではないでしょうか。

十数年前、政府の方針により法曹の数を増やそうという試みが行われることになりました。2004年には法科大学院が設立され、司法試験制度自体も大きく変わり、弁護士の数も増加したのです。

本来なら弁護士が少ない地方に法曹を派遣することで、需要を満たすことが狙いの1つでしたが、大卒の就職活動と同じく都心や大きな街に弁護士が多く集中してしまいました。

弁護士事務所もこの影響で競争が激化し、依頼者のニーズにマッチしたサービスを提供しようと切磋琢磨しています。「相談料を安くしてほしい」と依頼者のニーズに応える形で、初回無料相談を行う法律事務所が多くなりました。

もちろん、依頼者に取って利益になるだけではなく、法律事務所にとっても「無料相談から依頼へつなげる」というメリットがあります。このような形は、今後加速していく傾向にあるといえるでしょう。

もっとも、「1回目の相談はすべて無料」という法律事務所は少ないのが実情です。やはり人件費や事務所費用などもかかっています。

そのため「30分」「1時間」などの時間制限を設けているのが通常です。

相談料ゼロといっても時間制限がある場合が多いので、話す内容はまとめて伝える必要があります。

泉総合法律事務所の各支店では、交通事故の初回相談は1時間無料となっております。

(2) 無料相談ですべてが解決するわけではない

では、無料相談がない事務所は選ぶべきではないのでしょうか。

「無料相談がない事務所=NG」というのは間違いです。初回からお金を支払うため、責任を持って真摯に話を聞いてくれるでしょう。

昔は初回から有料が当たり前だったため、このスタイルを貫き、別の点でより良いサービスを提供しようとしている法律事務所もあります。

無料相談はあくまでサービスの1つにすぎません。他の要素で、素晴らしい法律事務所はたくさんあります。事件解決に有用かどうかで判断しましょう。

また、無料相談にはデメリットもあります。先にご説明したように、時間に制限がある場合が多い点です。

無料の間にどれだけの内容を詰め込めるかという点が課題となります。弁護士によっては、依頼の見込みがなさそうだと判断した段階で適切な対応をしてくれなくなるかもしれません。

複雑な案件である場合は、時間が足りなくなってしまうこともあります。「お話を聞く→ご説明をする」という形のため、ご相談者の話す内容によっては時間がかかることもあるのです。

無料相談で解決する比較的簡単な事件があるのは事実ですが、弁護士の力量が試されるのはご依頼を頂いた後といえるかもしれません。

法律相談の初回は非常に重要です。しかし、限られた時間の中ですべてが解決するとはいえません。

2.交通事故の無料相談に必要なもの・準備すべきこと

次に、無料相談時の準備や必要な書類についてご説明します。

(1) 自分でできる準備:聞く内容をまとめておくこと

では、無料相談時に自分でできる準備はあるのでしょうか。

無料相談に備えて自分でできる準備としては、以下の3つとなります。

  • 交通事故事件に関する基本的な内容を理解しておく
  • 聞くべき内容をまとめておく
  • 必要な書類を集めておく

時間に制限がある場合、必要な情報をどれだけ引き出せるかが重要です。弁護士もできるだけお役に立ちたいと考えているため、相談者が本当に聞きたい情報がどこなのかを真剣に聞いています。

しかし、依頼者の交通事故に関する知識がゼロであった場合は、法律解説から始めなければいけません。

「慰謝料はいくらになる?」といった直球の質問でも、なぜその額になるのかを説明する必要があります。そして、その背景にある法律や仕組みをご説明するため時間がかかるのです。

相談者がご自身である程度理解しているようであれば、本質的なお話がすぐにできるため、説明時間も短縮できます。そのため、事前にインターネットなどで簡単にでも勉強しておくのは有用です。

また、聞くべき内容をまとめる際にも、的を射た質問ができるはずです。

そして、金額などの具体的な内容を聞きたい場合は、医師の診断書などの書類も大切です。できる限り自分の手の内にある情報を提供するようにしてください。

(2) あると役立つ!交通事故の初回相談に必要な書類

では、相談に必要な書類にはどのようなものがあるのでしょうか。

交通事故に関する書類を持っていくと、初回の相談でも内容の濃い回答を得られることが多くなります。

例えば、以下のような書類はご自身で集められるものです。相談内容にもよりますが、準備しておくと良いでしょう。

  • 交通事故証明書
  • 診断書
  • 後遺障害認定等級票
  • 保険証券
  • 損害金計算書

交通事故証明書は、その名の通り交通事故を証明する書類です。

日時や場所、当事者の情報、車の車種などがのっています。事故後1ヶ月くらいで自動車運転センターにて申請することができます。

これ以外でも、保険会社にご自身が提出する事故発生状況報告書というものがあります。

これらは事故に関する内容を記録したものですので、弁護士に渡すと個別事情がわかりやすくなります。

事故により怪我をした場合には、怪我に関する証明書も必要です。具体的には、医師による診断書が役立ちます。

後遺障害を申請する段階の場合なら、後遺障害診断書をお持ちになれば具体的な状況把握に役立ちます。これらは、主治医に頼めば書いてもらえます。

また、すでに後遺障害認定等級を受けた方は、後遺障害認定等級票があるとなお良いです。これは保険会社に言えば手に入れることができます。

また、費用面では保険証券が役立つことがあります。加害者側の保険証券ではなく、被害者ご自身が加入する任意保険の証券です。

というのも、加入保険に弁護士特約が付いている場合は、弁護士費用が無料になるからです。弁護士費用が心配な方は、保険証券をお持ちいただくことで判断できます。

また、すでに治療が終わり、示談段階なら損害金計算書があるはずです。こちらをお持ちの際は、ぜひ携行するようにしてください。損害金算定に役立ちます。

このように、いくつか書類をもっていけば、有意義な初回相談が受けられます。

可能なら、必要な書類について当該事務所にあらかじめ電話やメールなどで聞いておくのも良いでしょう。

3.無料相談でうまく質問するコツ

最後に、代表的な質問事例と質問の際の注意点をご説明します。

(1) 代表的な質問事例

できる限り掘り下げた質問をする

交通事故に関するご相談では、質問内容として多いものがあります。

もちろん、これより複雑な内容であるケースも多いのですが、代表的な質問としては以下のようなものが想定できます。

「慰謝料額を増額したい」「過失割合に納得ができない」「後遺障害認定等級の等級をあげたい」……

相談者様それぞれのご要望があり、その上で「どうすればよいのか」を質問されるケースがよくある例です。

もちろん、これでも問題はありません。一から丁寧に説明させていただきます。しかし、時間が限られている場合は、もう少し踏み込んだ質問をすることがおすすめです。

例えば、以下のように質問を加えてみてください。

「慰謝料額を増額したいです」→「保険会社から300万円の提示がありましたが、実際上、どのくらいUPしますか」

これだけで具体性が高まります。保険会社からの提示額の現状をしっかりと伝えることで、次の答えが明確になります。

過失割合の件でも同じです。現在の過失割合、なぜ過失割合が低いと考えているのかについて内容を加えるだけで、踏み込んだ話になります。

後遺障害の場合は、保険会社・医師から提示された等級、ご自身で納得できない点、どのくらいの等級が妥当と感じているのかなどを具体的に話してみましょう。

もちろん、具体的に話すということは、ある程度交通事故事案について知っていることが前提です。調べるのは面倒かもしれませんが、一手間加えるだけで初回相談の質は変わります。ぜひ実践してみてください。

このように、相談はより具体的に質問することが有効です。「要望→理由」を意識するだけで質問は具体的になります。

(2)正直に話すことが大切

では、質問する際に注意すべき点はあるのでしょうか。

気をつけるべき点は、以下の通りです。

  • 自分に有利な点のみ伝えない
  • あえて不利な点も話す

法律相談は、ただ話を聞くためにお時間を頂くわけではありません。実際に事件を解決するのが目的です。

そのため、ご自身に不利な情報であったとしてもお話頂く必要があります。正確に状況を把握することで、真に分かることもあるからです。

初めて会った弁護士に、言いたくないことを話すのは大変なことです。しかし、有利な点だけを話していないかどうかを意識することで、有益な相談となります。

4.交通事故の相談なら泉総合法律事務所へ

無料相談を活用していただければ、費用の節約になるだけでなく、スピーディーな事件解決が望めます。質問の仕方や準備方法などちょっとしたコツをおさえていただければ、時間に制限があったとしても有意義な相談となります。

無料相談のポイントを知ることで、法律相談のハードルが少しでも下がれば光栄です。

交通事故に関して何かお悩みの方は、ぜひ泉総合法律事務所にご相談ください。所属の弁護士には数多くの実績があり、交通事故事件に関するノウハウも豊富です。また、研究熱心な弁護士も多数在籍しています。

慰謝料に関するご相談、示談交渉に関するご相談、後遺障害等級の申請手続きなど、専門家がわかりやすくご説明し、サポートいたします。些細なことでも構いません。ぜひ無料相談を活用してみてください。

泉総合法律事務所の初回相談は、1時間無料となっております。

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